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【NO.72】爽快!マレー鉄道日記 (2010) ☆☆ - 第十三話 -

大人気サイト「台湾トコトコ日記」のフェードアウト的終了から3年。ついに第二弾が開幕!なんとこの間、台湾人の妻と結婚し、旅もよりディープ?な方へ。このブログでは、台湾やアジア諸国の情報に加え、マイレージの貯め方やポイントサイトの利用方法など、日本人夫と台湾人妻が実践している日常生活の知恵なども綴っていきます。夫婦共々どうぞよろしくお願いします(^- ^ )

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  •  投稿日:2025-07-18
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【NO.72】爽快!マレー鉄道日記 (2010) ☆☆ - 第十三話 -



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【6日目:ペナン島 ⇒ タイ入国、3月21日(日)】

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18時15分。

バタワースから長距離バスに乗り込み国境の手前の手前くらいの町カンガーへ。

「何時に着くんだろ??」

列車の場合は事前に目的地までの各駅名がわかっていますし(ガイドブックに大概書いてある)、時刻表でだいたい到着時間もわかるので安心なのですが、

バスの場合ですと専門のルートマップがない限りどこで降りればよいかどれくらい時間がかかるのかわからないことが多いんですよね。

バスは路線が細かいので日本で売られているようなガイドブックにはその辺りの詳細はまず載っていないですし。


「さてさて、どーしたものか・・・」

マレーシアの日没は20時くらいで外はまだ明るい。

とはいっても日がだんだん傾いてきていて、それと比例して不安が増してきます。

バスの運ちゃんに到着予定時刻を聞きひとまず安心なのですがその後どうすればいいかは全然未定。

「成り行きに任せるしかないな・・・」

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【旅のルート】

 ⇒ さらに北上して画面左上の赤丸が国境の町パダン・ブザールでその下にある黒丸がカンガーです。

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【第一三回は、読むとその理由がわかると思いますが、写真がほとんどありません。。ご了承下さい。】


20時30分。カンガーへ到着。

辺りは既に真っ暗。

ガイドブックにはカンガーの情報は全く載っていなかったので

一刻も早くここから離れてマレーシア側の国境の町パダン・ブザールへ行く手段を考えます。

そもそもですね、列車に乗れていればこんなことにはならないはずだったのですが、

どうもペナンヒルでケーブルカーが延長工事で急遽地元のインド人の4WDに乗せてもらったあたりから歯車がくるってきたようです。


バスを降り、近くにいた係のおっちゃんに国境行きのことを伝えると、

「もうバスはないよ。」

「他に手段は?」

「タクシーしかないね。すぐそこにあるから行ってみな。」

「タクシーか、、ボラれるな。」

と思いながらも、もう辺りは真っ暗で土地感のない人間にとっては信じるしかありません。


「Hello. Can I get to the boarder?」

「△※○◇*□=※+○」

英語交じりのマレー語で返事が返ってきたので、全くマレー語がわからない私は必死に意思を伝え、

「パダン・ブザール?おーい、誰か国境までいくやついるかー?」

と、タクシー乗り場で客待ちしていた他の運ちゃんに呼び掛けてくれ、

興味津々に運ちゃんたちが集合してきたのですが結局誰もいませんでした。


、とその時、乗車希望の客らしき地元民女子3人が現れ運ちゃんと交渉を始めたので、

これは相乗り作戦でどうにかなるかも!うまくいけば安くすむぞ!っと思い声をかけたところに、

先ほどのマレー語と英語まじりのおっちゃんが「No, boarder.」

「・・・」わずかな光も一気に闇へ。


しばらく途方に暮れているとそこに一台のタクシーが。

またまた先ほどのマレー語と英語まじりのおっちゃん登場でどうやら事情を説明してくれたらしく、

20時40分。ようやく交渉成立となりました。

ボラれ覚悟でお金の交渉。少々高めでしたが今の自分が置かれた立場を考えたら決して高くはないと思います。

RM40。約1,080円。初めRM45で吹っかけてきたところをですからよしだと思います。

(こんな状況でもちゃんと交渉している自分って何気にちゃっかりしてると思います)

この交渉の時間は後から記録帳をみると約10分だったようですが、この時は1時間くらいに感じていましたね。


 ⇒ 初老の運ちゃんに、「カンガーからバダン・プザールまでは一どれくらい?」と聞くと、無言。「英語話せます?」と聞くと、ジェスチャーで手を振ったので話せないことを何となく察します。「これまたまずいことになったなぁ。どこか山奥に連れて行かれるのかなぁ」と思いながら外を眺めていると、ガソリンスタンドへ。この写真は運ちゃんがガソリンを入れにいった間に撮った写真です。運ちゃんを信じるなら国境まではそれなりにあることがわかります。


スピードは120km/時。窓は全開。

カーステレオから流れるマレー語のラジオ。

タクシーは真っ暗で他にあまり車がいない中を疾走します。

生ぬるい風が体にバシバシあたり、むしろこのあり得なさが少し不安を和らげてくれました。

とはいってもそれくらいでは金魚の糞くらいにしかならず、通じないのはわかっているのに、何度も

「ボーダー?ボーダー?」と意思を伝えます。気が変わられたり遠回りされても困りますからね。


21時20分。

真っ暗な道の真ん中でタクシーは停車。

マレー語とジェスチャーから国境はすぐそこでこれ以上は進めないことを察します。

さらに指をさすのでそちらの方を見ると、薄暗い蛍光灯の下に座っているタイ人らしき同年代の男が。

「あとはアイツに頼んでみろ」みたいなことを言われているようでした。

タクシーから降り、回りを見渡すと本当に何もない場所だということがわかり、非常事態パラメーターは一気に振り切ります。

それでもなんですけれどね、心の奥では意外に楽しんでいる自分もいたりするんですよね。


「Hello.」

「△※○◇*□=※+○」

「英語話せます?」

「△※○◇*□=※+○」

「国境を越えてハジャイに行きたいんですが。」

「△※○◇*□=※+○」


ダメだ!英語は一言も通じない。

通じるのはせいぜい3語。

”タイランド”、”マレーシア”、”チョップ”

ここからジェスチャー対決が始まります。

タイ人の男(顔立ちからしてそう思う)いわく、横にあったモーターサイ(バイク)を指差し

「マレーシア、チョップ、タイランド、チョップ」

それから右手を耳にあて寝るしぐさを。

ここまで書けばこの男が言いたいことは分かると思うのですが、

時刻は21時すぎであたりは本当に何もなく蛍光灯1本の屋根の下にいた男のことを信じていいのか。

しかも言葉が全く通じないときたらマイゴッドが何人いても足りないと思いませんか?

「オーマイガー」


しかし自分が置かれた状況を心の奥底にいる冷静な自分が分析してくれ、

この男を信じるしかどう考えても手段がないことをようやく理解します。

「How much?」

これは通じたらしく、

「ワンハンドレッド」というので、お金の勘定はできるのかと思いながら

「RM100なんてとんでもない!(2,700円ですからね)」

このヤローふっかけやがってという憤りを感じていたのですが結局okしました。


モーターサイの後ろに乗る前に記念撮影をしよう!と投げかけ

(これは好奇心もそうですが防犯にもなるんですよ)

2枚撮ったのですがどちらも蛍光灯だけでは光が弱すぎて映らず、

そんな私を見かねてか現地に着いたら撮ろうと言ってくれました。

あれぇ?てか通じてるし。不思議ですよね。言葉が通じなくてもだんだん分かり合えるようになってくるものですね。

と、ここまでこのタイ人の男をいかにも怪しい感じで綴ってきましたが、

そして結果何事も無かったから言えることだと思いますが、

目はすごく澄んでいて何とかしてあげようという気持ちも伝わってきましたし、

話している雰囲気ではこれを仕事にしているような慣れている感はあったので徐々に私も彼を信じる気になれたんですけれどね。


モーターサイに乗って1kmくらい。

まずはマレーシアで出国審査でチョップして貰います。

タイ人の男は係官と知り合いのようで笑顔で会話をしていました。

「悪い人ではないんだ。よかった〜。」

再びモーターサイに乗りタイの国境へ。

ここも難なく通過し、タイ人の男に寝る場所はどんなところがいいか聞かれます。

(右手を耳にあてるしぐさで察します)

「チープホテル」

これは通じたようでした。

さらに飯は食うか?女はいるか?といろいろ身の回りのことを気にしてくれすべて「ノーサンキュ」でホテルへ到着。


 ⇒ 泰馬旅社という安宿。英語表記から”泰”はタイランドのこと、”馬”はマレーシアのことだとわかります。


タイ人の男と安宿の亭主(この方も英語は話せない)も知り合いのようで(この辺りの仕事をしている人はたいてい繋がっているんですよね)

事情を説明してくれ、明日の5時にハジャイ行きのバスがくることを教えてくれました。

「5時って早朝?夕方?」と英語で聞くとこれもわからなかったようだったので(AMとPMさえわからない)、

時計を書いて説明し、ようやく早朝5時ということが確認できました。

「で、1泊いくら?How Much?」

「250」

高い!日本円にすると6,750円。

「エクスペンシィヴ」を連発しながらもう一度確認のため、財布からお金を取り出し、

紙幣を見せると意思の疎通が出来ていなかったことがわかりました。


どういうことかというと、海外で買い物をしたことがある方ならわかると思いますが、

例えば10ドル50セントだった場合、「テン、フィフティ」と言いますよね?

これをですね、この方々は読み方を間違えていて、「105」と言っていたわけです。

ですから、タイ人の男は初めからRM10のつもりで、安宿の亭主はRM25のつもりだったんですね。

一緒に紙幣を数えて謎がようやく解けました。

ボルどころか全然安いじゃん!初めからそう言ってよ。です。


 ⇒ この旅で唯一部屋にシャワーとバスタオルとテレビが付いている部屋でした。これでRM25。約680円です。本当にありがとう!タイ人の名前も知らない男よ。あ、安心しちゃって、一緒に写真を撮るのを忘れてしまいました。


明日は5時のバス。

乗り遅れたら堪ったものではありません。

シャワーで汗を流し、気休め程度にタイ語のテレビを見(これがなかなかおもしろかった)、時刻は23時。


 ⇒ テレビのリモコンの電池。どうやったらこんなに凹むのでしょうか。。残量も無かったので新しいものと交換してあげました。


ようやく落ち着きが訪れたかと思った矢先。

いつものようにリュックから中身をすべて出し整理しているとパスポートがありませんでした!!!!

「ない、ない、ない、ない、、」

記憶を辿り、半信半疑でロビーへ降りて行きます。

英語は通じませんが、「パスポート」を連呼していると理解してくれたようで、

何と引き出しから私の部屋番号の付箋を貼ったパスポートを取り出してくれました。

チェックインの時に渡しそのまま受け取りを忘れていたんですね。

この時ばかりは本当に本当に本当に本当に焦りましたよ。

野宿する覚悟はありましたが、パスポートがなくて日本に帰れないシナリオは考えてもいませんでしたからね。


というわけで、一難去ってまた一難。

23時に床に就いたのですが、ゴソゴソいうので起きてみると巨大ゴキブリが。

電気を付けて寝ることにしたのですが今日の日のことがあまりにも強烈な体験過ぎて、

とゴキブリがいつ攻め込んでくるか不安で結局一睡もできず4時に。


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【本日の費用】・・・RM1=約27円

 ・ 食費  RM12.4
 ・ 交通費 RM102.0
 ・ 宿泊費 RM25.0
 ・ お土産等RM3.0
 ・ トータル : RM139.4(= 3,800円)

※列車に乗れていれば交通費は全くかからなかったはずなのに。。

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では、また次回をお楽しみに。

HAVE A NICE DAY!!



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