【NO.41】もっと！台湾トコトコ日記　（2009） = 第伍話 =

「あれ？？」

「こんにちはー。大塚です。今日来ました。よろしくお願いします。」

団欒スペースに若い女性が。

ゲストハウス"おおしろ"は老若男女関係なく毎日いろいろな方が入れ変わります。

初台湾初"おおしろ"のようでオーナーの矢澤さんと何か話している様子。

「クラブに行きたいんですよねー。地下鉄乗ったことないんですよー。」

「じゃあ、僕はこれから西門にＣＤ買いに行くから途中まで案内しましょうか？？」

台湾3回目となると知らず知らずのうちに地理に詳しくなっていたりして、

乗り物の乗り方なんかも現地の方と同じ感覚で乗れちゃったりしている自分に改めてビックリ。

「じゃ、準備してくるので21時30分にまたここで。」


大塚さんは私と同じ千葉県人で千葉市在住。

度胸試しで（自分探しで）台湾の親戚の家へ2日間お世話になっていたようですが、

何から何までやってもらう環境に「これは違うっ！」と思い立ち、急遽"おおしろ"へやってきたのだそうです。

世の中にはいろいろな理由で旅をしている人がいるんですよね。

こういう話を聞くと、自分もがんばらなくてはと思いますし、

何たって"おおしろ"ですと、こういうコミュニケーションや情報交換が日本語で出来るのがまたいいんです。

切符の買い方や"遊悠卡"（JR版suica）の利便性、電車の乗り方、マナーを一通り説明して大塚さんと別れます。

"おおしろ"でまた会えると思っていたのですが、まさかこの後大塚さんと会えなくなるとは、、


　←　西門の中心街


西門（ｼｰﾒﾝ）は台北駅から板南線で西に1駅。

日本でいう渋谷みたいなところです。

西門はこれで3回目。

2006年の1回目の訪台のとき（あの頃はほんと無知だった）ホテルが近かったこともあり成り行きで訪れて以来、必ず行くようにしています。

夜の11時を過ぎても若者がたくさんいますが、治安はかなりいいと思います。

以前にも書きましたが、台湾の方って日本人よりちゃんと道理をわきまえている方が多いと思います。

道教や儒教の教えが根づいていて、"人前で酔っ払うことは恥"とか"プロポーズは男性から女性が当たり前で、相手の会社に花束を持って告白する"とか。

"おおしろ"の矢澤さんが仰っていたことの受け売りですが、

そういうこともあって個々人が精神的に独り立ちしている印象を受けます。


　←　ローズレコードだけど、、


西門での目的は、台湾的ＣＤを物色すること。

いつもお世話になっているローズレコードへ向かいます。

「・・・確かこの辺だったような。。」

慣れと重みでガイドブックをまるまる"おおしろ"へ置いてきたので、

人に聞くか歩いて探すしかありません。

「おっかしいいなぁ。こんな遠くないはずだし、半年前はこの辺りにあったんだけどなぁ。。」

屋台のおいしそうな匂いを横目に歩くこと20分。

「あった！！って地下に潜ってるじゃねぇかよ！！」

久しぶりに舌打ちをしてしまいました。

いけねぇ。いけねぇ。。


　←　陳綺貞の華麗的冒險


「今日はチュンヤン君いないかなぁ」と探してみたのですが見当たらなかったので一人で物色することにします。

チュンヤン君とは半年前に仲良くなったローズレコードの店員さん。

こちらが切りだす前に前のめりで、「そうです。そうです。」と言ってしまういい人なのです。

視聴機に入っていた音楽を一通り聴きましたが、「これだ！」というのはなかったので、ジャケ買いすることにします。

といっても台湾のミュージックシーンは日本ほど熱くなく、

ＣＤが月間で発売される枚数もさほどないので一通りチェックすることができます。

「ん？これはもしや陳綺貞（ﾁｪﾝ･ﾁｰﾁｪﾝ）ではないか？」

しきりに書いてあるアーティスト名を確認したらやはりそうでした。

今や陳綺貞は私の中では一番初めに台湾ミュージックで好きになった張懸を抜き断トツ一位のミュージシャン。

まさか、持っていないＣＤがあるなんて思っていなかったのでうれしくなり即購入。

ＣＤ1枚350元（= 1,000円くらい）ですから激安です。


　←　くさーーー！！


お腹が空いてきたので、その辺りにゴロゴロとある屋台へ。

「景気付けに餃子を喰らおう！」

10個で30元（= 100円くらい）。20個50元。

20個の方がお得で今のお腹の状況を考えると20個を選びそうになりましたけど、

いろいろなことが頭をよぎり10個にします。

ぱくり。

「にんにくぱくちーーーーーーーー！！！」

これはなかなかやり手な味でしたね。

臭珍味が2つも入った食べ物は合わさってもお互い喧嘩をせず、同じくらい主張してきます。

「こうなったら全部喰うしかねぇ。」

でもまずくないんです。

日本で食べようものならブーイング間違いなしですがここは台湾。

全然モーマンタイです。


　←　奥のおばちゃんは知らない人です。

　←　その場で剥いてくれます。


さすがにこの臭さで電車に乗ったらまずいと思い、フルーツで口直しを。

「これ下さい。」

桃を指すとナイフでさくさく剥いてくれます。

1玉180元。

「500円ちょいか。。これはボラれたな。」

これまでの海外への旅でボラれそうになったことは何度もありましたが、

初めてボッタクリを体験することになりました。

これもにんにくぱくちー餃子のせいということにしておきましょう。

しかもタイのように果物が冷えてないので、味もまぁ微妙。

それでも1玉がそれなりに大きかったので食べれないくらいの量でしたが、

500円を捨てるわけにはいかないので意地で食べ尽くします。

で、臭さはとれたのか。

口の中は依然にんにくぱくちー。

呼吸を極力しないように帰路に着きました。

今日は相部屋の住人がいなくてよかった。。


　←　口直し


24時。

帰り際に"おおしろ"の裏手にあるファミマでビールと牛乳プリンを購入。

やっぱり一日の終わりはビールです。

それと口直しの牛乳プリン。

台湾では台湾ビールがメジャーですが、私はこちらの龍泉ビールがかなり好きです。

柄がキリンに似ていて（パクリか？）、さらに味もキリンに似てコクがあります。


　←　記念写真


酔っ払いなので許して下さい。

お風呂に入る前に記念写真を。

3日剃っていないヒゲ。

これからこのヒゲの成長を見守っていきたいと思います。



ではまた来週。

再見！再見！